06:もっと見られて、もっと淫らになって

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06:もっと見られて、もっと淫らになって

「大橋くん……もう大丈夫だって……あっんんっ」 「だめ。もっと馴らしておかないと。ここでセックスするんだから」  生まれたままの姿でベッドの上に四つん這いの姿勢になった望月の、その後ろの穴には、ローションでべたべたになった大橋の指が四本埋め込まれており、その指が動くたびに望月の中はきゅうきゅうと締め付けてくる。初めて指を挿れたのに、気持ちいい場所がわかる気がするのは、今までオナニーで感じている望月を見てきたせいだろうか。  でも、この場所を開発した場所したのは自分ではない。そう思うと気持ちがざわついてしまう。 「あいつもここ触ったんだろ」 「一回、だけだって…んっ……あっ、いや……」  太田は少なからず望月に好意があったんだろうと思う。そうじゃなければ、ただの上司が部下の大事な秘穴を開発するなんてことありえない。はっきり言って、いい気分じゃない。確かに自分だって女を抱いたことはある。けれど、太田は今でも望月の上司で、身近にいる。いつ、また望月に手を出してくるか、わからないのは気が気じゃない。 「いやらしいな望月。そのエッチな顔も見せたのか」 「いやぁっ……っ!」  一番敏感だと思われる場所を指で擦るように触れば、望月は背をのけ反らせて、甲高い啼き声を漏らす。潤んだ瞳はまるで、許してと哀願するようだった。泣かせたいわけじゃない、 「でも、指を挿れるのが、その、気持ちいいことは、わかったんだけど、やっぱり、その先は好きな人じゃないと嫌だなって思ったから……」 「それって俺のこと?」  肩越しに振り返っている望月はこくんと小さく頷く。 「じゃあ、ここは俺だけの場所にして?」 「うん……大橋くんにしか触らせたくないよ…」    恥ずかしそうに小さな声で呟いた望月の背中にキスを落とす。 「今度、太田が近づいて来たときは、絶対、断ってくれ。襲われそうになったら俺を呼べ。俺がおまえを守るから」 「うん……」 いつもレンズごしにしか見たことのなかった望月の肌は実際に触ってみるとすべすべして柔らかかった。たくさん触りたかったし、キスもしたかった。それが今は許される。  望月の体を優しく起こして、腕の中に引き寄せ、ぎゅっと抱きしめた。 「これからは、俺がもっとおまえを気持ちよくさせてやるから」 「うん。大橋くんが、いい」 「俺、初めておまえの体触ったけど、なんか知り尽くしてる気がする。ここ、好きだろ」    すでに緩く勃ちあがってる望月のそれを親指の先でひっかくように擦る。 「えっ、あっ……いや、そこ!」 「動画見ててわかってた。後ろと一緒だと、たまんないんだろ?」  望月の双丘を抱きかかえるようにして指を再び奥の蕾にくぷ、と滑りこませ、奥と探る。 「ああっ……いやァ! 感じすぎちゃ……」 「ははは。俺の指、すっげぇ締め付けてくる。こんなに締め付けられたら、俺、すぐ出しちゃうぞ」 「ね、今度は僕が、大橋くんの触りたい」 「ん、じゃ脱がせて」  望月は、スーツを脱いでボクサーパンツ1枚になっていた大橋の前に膝立ちになり、下着のゴムの部分をゆっくりとおろし始める。いやらしい望月をずっと見ていたせいで、ガチガチになった下半身が下着をひっかけている。  大橋が望月の手に自分の手を添えて、下着を引き下ろすと、ぶる、と上をむいたそれが望月の目の前に現れた。 「大橋くんの、本当に……大きい」 「まぁ、な。ったく、小島が余計なことを」  そういえば小島が大橋は巨根だとバラされた同期会に望月もいたのだった。
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