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美「結菜、今日はどうしてこんなに早いの?」
結「明日の準備をしないといけないからね。
他の先生たちも今日は早いの。」
明日?明日って、たしか3月14日だよね?
14日といえば……あっ!
美「ホワイトデー?」
結「そう!ここではね、教師がバレンタインの時にもらった生徒にお返しをするっていう伝統があって、それの準備をしないといけないの。」
先生が生徒にお返しをするんだ!?何か不思議な伝統。
私がいた中学は、まず渡すこと自体が禁止されていたから、バレンタインの時に、先生に渡してもいいっていうことが、もう異様だったのに……
華川高校、恐るべし。
美「そういうことなら、私にも手伝わせてよ。」
結「でも、美由は勉強の途中だったんじゃないの?」
美「気にしないで!
私が、個人的に手伝いたいの!」
たしかに、勉強はしないといけないよ?
でも私は、結菜との時間を大切にしたい。
だって、この時間がいつまで続くかわからないから。
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