メグル・メグル・ロンド

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「…あの少年は、お前の知り合いか?」 軍服の一人もまた、立ちつくしている少年に気づいています。 「…知りません。ゲルマンの神の子弟に、親戚はいないですから」 そう言って…店主はふたたび、前を向いていたのでした。 が。 顔をそむける前のそのひとが、ほんの一瞬だけ、ほほえんでいたような…。 少年には、そんなふうに思えていたのでした。
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