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あの店主と出会い、そして別れていたあの冬から…すでに、四半世紀の年月が過ぎ去りつつあります。
かつて、そのひとのことばにより語られていたいくつかの国、いくつかの都市、いくつかの建物。
それらを訪れる機会を、やがて私は得たのでしたが…しかし、あのことばほどには、どの都市も、どの建物にせよ、美しいものでも、華やかなものでもなかったように思われるのです。
そのひとのことばが、比喩が、あまりにも巧みだった、そのためでしょうか?
それとも、長い年月のうちに、都市や建物そのものが、かがやきを失ってしまったのでしょうか…?
その辺りのことは…私には、わからないのですけれど…。
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