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【論文】人格におけるスキゾイド的要因
フェアバーンの1940年論文の栗原先生訳ver.読破です。
クラインと同時代人なんですね。
いいなぁ、この時代。でもこの方達に直接教わった先生の教え子が今の私たちの先生、な訳で。そう考えるとやっぱり歴史は浅い…。
さて内容です。
嬉しいことに意外性のある内容はありませんでしたが(これまでの私の学びと齟齬がないという意味では!)、口唇期の捉え方が緻密なのが勉強になったな。
前期口唇期における、“合体的要因”は“取り入れ”の中に含んで捉えてしまっていたけれど、きちんと考察すると“合体的要因”こそが「愛すると壊れる」その表裏としての「私は愛されていない」に繋がることになるのだなぁと、理解しました。なるほど。
クラインのポジション論との関係も、これ直接フェアバーンが言ってるんですねー!クラインはいいおばちゃんって感じの人で文字起こしが苦手だったという話なので、これ、フェアバーン読むとだいぶクライン理解も深まるんじゃないかしらとか…ちょっと期待、はするけどここはとりあえずフェアバーンのお勉強、ということで。
そしてスキゾイドをスペクトラムとして捉える感覚というのはものすごく共感。スキゾイド・ポジションが誰の発達初期にもあったもので、自我の深いとこいくとみんな持っていると言うのは全く疑うべくもないのではという感じがします。個人的には。
ただ、統合失調症とスキゾイド性格を同一スペクトラム上で語ることについて、現代の精神分析がどういう姿勢をとっているのか、どういう姿勢がメジャーなのかを知らないので、そこは知りたいところです……確認せねば。神経心理学の発展めざましい現代、色々が難しいですね。
とはいえ、事象の観察から理論構築を行なってきた精神分析の100年の歴史を私は信じています。
スキゾイド研究といえばフェアバーン、的なところがあるので、引き続き読んでいきたいと思います!
では、ここまで!
2020.3.1
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