お題「今までで一番想定の斜め上だった回答」

皆さん、こんにちは。

今日のお題は「今までで一番想定の斜め上だった回答」という事で…。

…そうですね、やっぱりあれかな…。

これは私が高校時代のお話です。

当時の同級生には色々な子がいました。
例えばスポーツ万能な野球部のエース。
例えば大体いつ見ても寝ている居眠り屋さん。
例えば他校の生徒と喧嘩ばかりしている強面の不良。
他にも列挙すればきりがないのですが、そんな中に一人天才と呼ばれていた子が居ました。
あまり目立たない子でしたけれど、何かを質問されて答えられなかった姿を私は見た事がありません。
体はあまり丈夫ではなかったようで、度々授業やテストをお休みしていましたが、それでも受けたテストでは確実に上位に食い込んでいました。

まあ、それ程目立たない子でしたからそこまで顕著ではありませんでしたが、中には反感を持つ子もいて、私も少しだけ思う所があったのかもしれません。

ある日、たまたま会話する機会があった時に問題を出してみたのです。
「理論上考えられる時計の最大のずれは？」
って。
「天才なら答えられないわけないよね？」みたいな事を思いながら出した記憶があります。
今考えると随分と傲慢だったように思いますが…。

さて問題の答えですけれど、皆さんからも回答を募ってみましょうか。

…はい、では二列目の中央の可愛いわんこのステッキの老婦人。
…ふむ、「六時間」。
オーソドックスな回答ですね。

他の回答がある方は？

…それでは三列目の黄色い帽子の少年。
…「十二時間」。
これもオーソドックス。
アナログかデジタルかという違いですね。

まだありますか？

…そちらの高価な鞄をお持ちのマダムは？
…「年月日表示式の時計ならずれに上限はない筈」と…。
…惜しいですね。少し見落としがあります。

はい、そちらの立派なお髭のナイスミドルは？
…「そういうデジタル時計が作られたのは比較的最近だから上限なしはあり得ず、答えは故障したそういう時計の内現存する最古のものの示す時間と現在の時間との差である」と…。
…確かにそこもなんですけれど、もっと別の見落としがあります。

そちらのインテリ風のメガネのお兄さん。
…「そもそもデジタル時計は故障したら液晶が正常に映らなくなるから、故障したものは考える必要はなく、電池の寿命等を考えると精々十年程度と考えられる」と…。
…それが私が想定していた解答でした…。

ところがその子の回答は全く違うものでした。

どなたか、解る方いますか？
正解者には私から特別に豪華特典をプレゼントしましょう。
…といっても、難易度は結構高めですから難しいと思いますが…。

…おっと、それではそこの…。
…あれ？…まさか…？
…………これ、どういう偶然ですか…？
…まさか当人がいるなんて…。

…はい、あの時の回答ですね…。
正解です…。

…あの問題何十分か頑張って考えたんですよ…。
何で一分足らずでそんな回答が出てくるんですか…？

…いや、写真なら今動いてるデジタル時計よりも古い時刻のものがあるなんて発想普通は出ませんからね…？
あの時「現存する写真に写っている年月日表示式の時計の内最も古い時刻を示している物の時刻と現在時刻との差」って言われて何秒か理解できませんでしたよ…。

…とりあえず、時間が来たようなので今日のお話はここまでで…。

…豪華特典については楽屋で打ち合わせましょう…。
…勢いだったから何も考えてなかったんです…。
…「高校時代からそういうところある」って、自分でも解ってるんだから言わないでくださいよ…。
…ああ、お客さん達から凄く生温い視線が…。