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カメラを向けあう。一番いいのはフィルムカメラだけどデジカメでもいいし、何ならスマホのカメラ機能でもいい。写真をとるときに音がしないといけないからスマホでも無音カメラじゃダメ。
そうして呪文を唱える。できるだけ同じ速さで。「「おかたみのりのははなとりしそのは」」それから写真を一枚撮る。カシャッ。
そうしたらカメラを交換して質問をひとつずつ。「幸喜君はわたしのことを好きですか」「太一君はわたしのことを好きですか」質問は、はいかいいえでこたえられるようなやつ。禁止されてるわけではないけど違う質問が推奨されてる。結果によってはけんかになっちゃうから。また写真を一枚撮る。カシャッ。
カメラを戻して、レンズをくっつける。そしてお礼を言う。ここでも声をそろえて。「「ありがとうございました」」最後にもう一度写真を撮る。カシャッ。
これでおまじないは終わり。最初から最後まで余計なおしゃべりはしちゃいけない。おいでいただく方に失礼のないように、歯を見せて笑うのもダメ。呪文は覚えるのが一番いいけど何か紙に書いておいてそれを読み上げるんでも大丈夫。
自分のカメラには質問したときの写真がはいかいいえに見えるようになって入ってる。マルとかバツとかがぼんやり見える写真になってたとか、カタカナでハイとかイイエって文字の画像に変わってたとかいろいろ言われてるけど、多分人によって違うんだね。
質問なのにおまじないって名称なのは少し変かもしれないけど、おいでいただく方がそう思ったのだから仕方ないんだ。
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