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プロローグ
「─────です。では解散。
・・・ああ、そうでした。言い忘れてましたね。今月のテーマは【二度と撮れない写真】です。では解散」
顧問の先生がそう言っていた。
【二度と撮れない写真】ってなんだろう。
写真部一同、顔を見合わせて考える。
「面白い写真とかじゃね!俺、ひいばあちゃんの変顔の写真あるぜ!」
「ばか、安藤。ばか安藤。そんなの提出してどうすんのよ」
「おい今2回もばかっていったな、高橋。桃子って可愛〜いキュ〜トな名前があるんだからもっと可愛らしく振舞えよなー」
安藤星也は高橋桃子をからかうようにおどける。
「んなっ!何よ!人の名前にケチつけないでくれる!?」
「ケチつけてませ〜ん!褒めたんです〜!」
「私は褒められたなんて思ってなーい!」
「はぁ〜?耳腐ってんですかぁ?病院行きまちゅか〜?」
「病院に行くのはあんたよ!ボコボコにしてやるんだから!」
「まあまあ2人とも・・・落ち着いてよ」
「瞬は黙ってろ!」「斑鳩くんは黙ってて!」
これが、僕ら写真部の日常です。
安藤星也くん、高橋桃子さん、僕こと斑鳩瞬の3人しかいない、けど騒がしくて楽しい日々です。
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