優しい彼

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代わり映えのない毎日。 繰り返しの生活。 ーーー 一体この世の中には やりがいのある仕事だなーって そんな風に思って 毎日、仕事してる人って 世の中にどのくらいいるんだろう? 私は、輸入雑貨品を取り扱う会社へ 入って 毎日、生活の為に 働いている。 やりがい? ほとんどない。 別に好きで入った会社じゃない。 第一志望の企業へ 入れなかったから 成り行きで 受けて 受かったから働いている。 それだけだ。 ★★★ 「やる気がないなら 辞めれば?」 蓮井課長の言い分は もっともだった。 小さなミスだから 見逃せるか? 答えは、NOだろう。 発注ミスなんて もってのほかだ。 そのもってのほかを やらかしてしまったんだから 仕方が無い。 「申し訳ありません」 蓮井課長の瞳は、 完璧に怒りの炎を 燃やしている。 心なしか つりあがってさえ見える。 鬼だ。 鬼の形相だ。
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