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それから数週間経った後…
渡り廊下でのことを
すっかり忘れていた…私
朝の下駄箱前で
ちょっとしたことがあった
私は2組
1組の男子数人が
騒いでいた
その騒ぎに巻き込まれた…私
1組の男子のひとりと
思いっきりぶつかり
尻餅をついた
「痛い!!」私が叫ぶと
その男子が振り返って
「ごめん…」と言った
その男子が…高世くんだった
私は渡り廊下のことを
思い出す
あ…高世くん
私が立ち上がろうとしたら
手を引っ張り
立ち上がらせてくれた
「大丈夫?」
心配そうな顔で
私を覗き込む
あまりにも近くて
私は後退りをし
…バランスを崩して
後ろに倒れそうになる
「あっ…」
高世くんが小さく叫び
私を倒れないように
抱きしめてくれた
えっ?
…嘘?!
一瞬、時が止まった気がした…
………
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