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錬金術。それは古代ギリシアや古代エジプトが起源とされる化学的手段である。
錬金術は十七世紀後半に潰えてしまっていたが近代になって復活した。しかも従来の錬金術のような卑金属から貴金属に錬成するものではなく全ての物質を変化自在に操れるまでに発展していた。
しかし古代からの目標であった『賢者の石』の製作は変わらず現代まで挑戦され続けた。
今まで数多(あまた)の天才錬金術師がその極地を目指したがそこに達した者は誰一人いなかった。
しかし錬金術は多くの人々に認識されるようになり、世界各地で大きな力を持った。
錬金術が発展していく中長年の度重なる飢饉や不況などにより世界各国の経済力が衰退した。特にモノカルチャー経済に頼っていた発展途上国の国々は大きく経済力を落とした。
国連は直ちに被害が大きい国々に対して支援を行おうとしたが支援する国は一つもなく復興は絶望的だった。
それに激怒した国々は先進国に対して宣戦布告を行い、第三次世界大戦の火ぶたが切られてしまったのだ。
戦争が進むにつれて化学兵器が大量に使用されることとなり、世界各国は化学技術の発展を重視するようになった。
そのため古い化学思想である錬金術は世界各国で迫害された。
しかし永世中立国であるスイスは化学よりも錬金術を重視していた。そのため世界各国の錬金術師や錬金術を学びたいものはスイスに亡命した。
それを知った世界各国はスイスに軍隊を差し向けた。そのためスイスの国境付近では先進国、発展途上国、スイス軍の三つ巴の戦いが行われている。
しかしスイス軍の数は徐々に減ってきていた。そこでスイス政府は亡命してきた錬金術師たちを軍事目的で使うことを決定した。そこで訓練を行う場として山奥にスイス国立アルケミー学園を開校し、世界を相手に戦うことを決意した。
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