Epilogue

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お互い、自分の欲望に飲み込まれて得手勝手に快楽だけを追求する時期(とし)は過ぎていた。 ちゃんと相手を見て、一緒に高めていける余裕も「やさしさ」も持ち合わせている。 とはいえ、やはり最後は互いを貪り喰らうような熱情の果てに絶頂を迎えたのだが。 要するに……「私たちの絆を深める儀式」は滞りなく済んだどころか大成功だった。 おかげで朝食(ブレックファスト)でもなく昼食(ランチ)でもない、一緒くたの「ブランチ」になってしまった。 「……麻琴がまだまだ足りない」 玉子丼を食べて「精」をつけたのか、恭介がそう言って麻琴のバスローブの紐を、しゅるっ、と解こうとする。彼らはまだベッドルームにでもいるようなローブ姿だった。 もっとも、それは恭介の意向によるものだけれども。 ……ま、まずいわ。 このままだと、無限ループだわっ!
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