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「……うむ。では彼女に重い腰を上げてもらおうか」
真壁のその言葉を聞いた伊達がすかさず
「そこなんだよ真壁君。蛍のヤツ、また引きこもりモードに入っちゃっただろ。だから、真壁君の方から、蛍に連絡してやって欲しいんだ。そしたら、蛍も重い腰を上げざるをえないだろうからね」と云った。
「分かりました。私自身、この異様な写真を見て、これは只ごとではないと感じました。とりあえず、今夜にでも彼女に連絡を入れてみます」
真壁はそこで言葉を区切ると、ジェディにドイツ産のパウラナー、ヘーフェ ヴァイスをオーダーした。
「真壁さん、凛香にもなにかお手伝いできることはないのかな?」
凛香は期待に胸を膨らませ、真壁の横顔にそう問いかけた。
「うん、そうだね、凛ちゃんには茜の見解と蛍の調査が終わった段階で、一度、意見を聞かせてもらうよ」
真壁の言葉を受けた凛香は赤面しながらも、満面の笑顔を浮かべ
「了解です!」と元気よく返答した。
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