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そして蛍はアヌビスの実質的リーダー、真壁慎之介と出会った。
真壁は蛍を脅かす魔物の対処法と防御策を伝授した。それは理路整然とした具体的なアドバイスだった。蛍は真壁の協力のもと、魔物を克服することに成功した。なおかつ自分自身の特殊能力を客観的に理解し、その技能を上達させることができた。それ以降、彼女は真壁が主宰する異能集団の一員として組み入れられた。
「あなたはその能力を悪用するのではなく、正しいことのために使わなければならない。そして常に自分を統御する術を学ばなければならない。そのためにもアヌビスに加わり、自分の職務に邁進してほしい」
それが真壁から蛍に伝えられたハイヤリングの言葉だった。そして蛍は快くその言葉を受け入れた。ひとつには真摯な神秘思想哲学者、真壁の誠意に報いるため。そしてもうひとつにはアヌビスという異能集団に、なんとなく自分の居場所らしきものを発見したから。それでも蛍は相変わらず、我が道を行く女だったが。
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