追跡者S 3

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 部屋に戻っても、相変わらずスマホは鳴り続けていた。  蛍は恐る恐るスマホに出た。 「蛍か? 私だ、真壁だ。いまちょっと話せるかな?」 「あ、あ、はい……」 「実はちょっと蛍に頼みたいことがあってね。伊達さんと伊達さんの知り合いの身に起こったことなんだが、端的に述べると謎の少女、恐らく彼女は生霊だと思うのだが、その件で急ぎ依頼したいことがあるのだ」 「あ、はい」 「可能ならば、今晩か、明日の午後にでもCoph Niaに来れないか?」 「あ、はい。……ええっと大丈夫だと思います」 「そうか。申し訳ないね、急に無茶を云って」  蛍は固唾を呑むとスマホを右手に持ち替えた。 「じゃあ、具体的にはいつこちらに来れそうかな?」 「あっ、はい……えーと、とりあえず今日にでも」 「えっ、今日? 今日で大丈夫なのか?」 「は、はい。私の方も急ぎお伝えしたいことがありますし……」 「伝えたいこと? なにかあったのか?」
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