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私、朝は強い方かも。 アラームよりも早く目が覚めるし、寝起きも良い。 カーテン開けて青空だったらもう1日最高。 それだけで何か今日は良い事あるかもって思っちゃわない? 私は割とそうなんだけどなぁ~♪ スマホのアラームを解除して、ベッドの上で伸びをする頃にはいつもちょうど7時くらい。 制服に着替えてカバンを持ち、1階へと階段を下りる。 引っ越してまだ数週間のこの家は新しい木の香りで包まれている。 ガラッと変わった生活スタイルにも何とか慣れてきたところ。 居間のドアノブに手を掛けた瞬間─── 不意に向こう側から開けられ、思わず怯む。 「きゃっっ!」 「おわっ!」 中から出てきたのは、出勤前でバタバタしてる両親。 「っと、ビックリー!伊吹おはよう!パパたち行ってくるな」 「おっはよ~伊吹ちゃんっ♪朝食出来てるからトーストだけセルフでお願いね♪行ってきます!」 「おはよっ!ありがとう!てか2人とも相変わらず早いねぇぇ……!」 出社前とは思えないくらいなハイテンションぶりに少し圧倒されつつ、そのまま玄関先までついて行った。 「そうだそうだ。今日の夜はパパたち遅いからなぁ。に美味いもん作って食わせてやれよ!んじゃ戸締りヨロシク!」 「伊吹ちゃん本当ゴメンねぇ~~!泣 そんなに遅くならないうちに帰ってくるからね♪では~♪」 「もちろん!……ん?えっ?!って何?? 待ってよ私今日用事が───!」 「「いってきまーす!!」」 きっ、聞いてない…! ルンルンで家を出た両親の後ろ姿を寝癖のついた髪のままで見送る。 今日は付き合った記念日だとかで2人で銀座ディナーらしい。 2週間前から毎日のように聞かされたらさすがの私も忘れません(>_<) 2人とも40代なのに高校生カップルかってくらい仲良いんだから! ただ………… “作る”っていうのはなぁ……汗 居間に入り、身支度を整えると丁寧に作られた朝食に口を付けた。 この家に引っ越してからは全てが新鮮。 何より、『家族』が増えた。
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