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私を産んですぐに亡くなったママに代わり、一生懸命ここまで育ててくれたパパ。
そんな私もこの春、高2になり、パパは以前から付き合っていた女性との再婚を決めた。
お相手はパパより少し年下。
同じ会社の秘書課の美人さん。
最初はヤキモチからか反対していた私だけど、綺麗でパワフルで私を本当の娘のように可愛がってくれる優子ママの人柄にあてられ、渋々再婚を快諾。
すると今まで住んでいたマンションを売り、中古物件を購入してフルリノベーション…。
賃貸マンション住まいだった優子ママはもう大喜び。
そんなこんなで天野家には新しい家族が増え、新しい生活が始まったわけなのです。
「あっ…マスカラ塗りすぎちゃった…アイラインも濃いかなぁ?あ~あ、でも落としてる時間ないし…」
朝食を食べ終え、リビングのテーブルにメイク道具を広げて鏡とにらめっこ。
何だか良いことありそうって思ってたのに、うう…何だか幸先悪い…。
メイクがキマらないと1日テンション上がらないよー!泣
何を隠そう今日は私も彼氏とデート!
メイクも髪もバッチリ決めて大事なイベントに備える予定だったのに~~!
いつもよりキツめに髪を巻いて、ほんのり香水を纏う。定番のChloeだけどずっとこれが好き。
色んな角度から鏡の中の自分をチェック。
───ふむ、まぁ……悪くないのでは??
「アイメイク失敗した割にはなかなかいいかも♪」
支度もそこそこに、私は2階へ駆け上がった。
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