0人が本棚に入れています
本棚に追加
またしばらくの沈黙
「 …貞◯が1匹 貞◯が2匹
貞◯が3匹 貞◯が4匹… 」
‼︎‼︎⁈
「 ◯子を増やさないで‼︎‼︎ 」
思わず叫んだ私
増殖していく◯子を想像してしまった
しかも数え方〝 匹 〟だし
夜中に怖すぎる
それに
「 なんで◯子なんて知ってるの? 」
もうずいぶん昔のホラー映画
もちろん私も弟も産まれてないし
有名だったみたいだから知ってる人は知ってるけど怖いもの嫌いな私はちゃんと見たこともないし弟に知らせたこともない
「 ん? お兄ちゃんとYouTubeで見た 」
……
弟の反対側ですやすや眠っている兄を睨んでしまった
「 もう静かに寝ようよ 」
弟の胸元をトントン叩いて寝かしつける
そっと目を閉じた弟だがしばらくしてまた口を開いた
「 ねぇ お姉ちゃん… 」
「 なに? 」
「 ん〜 貞◯ってさぁ テレビから出てくるの? 井戸から出てくるの?どっち? 」
また◯子 続いてた…
「 …確かテレビの中にある井戸から出てきてそれからテレビから出てきてたはず… 」
まともに見たことはないがあまりにも有名だったため知っていたことを伝えた
「 ふーん そっか 」
なんとなく納得したような返事
「 もう本当に寝るよ 」
朝起きるのが辛くなると思い再び寝かしつけようとした私に もう一つだけ と聞いてきた
「 じゃあさ 出てくる途中でテレビ消したらどうなるの? 途中で切り落とし?」
無邪気に聞いてくる内容を思わず想像してしまい…
「 …どうだろう 私もわかんない 」
そう答えた
「 そっか じゃあいいや
おやすみなさーい 」
そう言ってすぐ
「 すー すー 」
聞こえてきた寝息
ねぇ
私は 何を数えたら眠れるでしょうか……?
最初のコメントを投稿しよう!