丁寧な愛

1/1
148人が本棚に入れています
本棚に追加
/13ページ

丁寧な愛

「ご馳走様でした」  いろんなお肉食べちゃった。 「満足したか」 「はーい」 「良い返事だ」 「今日は、家呑みするか?  うーん、お腹いっぱいだし、ビールくらいなら。 「350m缶1本なら大丈夫」 「ビールか?」  察しがいい。こくんとうなずいた。 「俺は500かな」  春ビール飲みたいよね♪  裕也は、ピピと鍵を素早く開けた。 「コンビニ行くぞ」   裕也のすらっとした姿に半ば、自分でいいのだろうかと思った。  イケメンと言えばそうかな。  みやは、聞いてみた。 「私みたいなちっちゃい女子でいいんですか?」  裕也はシートベルトを閉めてから。 「みやちゃん、それはそっくり君に返したい。一回りも違う俺でいいのか?」 「はい。もちろん」 「俺ももちろん」  ハグした。  温もりが心地よい。  みやは、すぐにシートベルトをした。  ブォンとエンジン音がすると焼肉屋を後にした。  コンビニでおつまみとビールを買うと家に寄ってもらった。  着替えと歯磨き粉ヘアアイロン。  ハンカチにティッシュなど。  ボストンバッグがパンパンになった。  急ぐ必要もないのでゆっくりと裕也の車へと戻っていく。 「お待たせ」 「8時前だな。行くぞ」  シャワー入りたいな。とみやは思っていた。  裕也は真っ直ぐに前を見ている。 「裕也さん、裕也さんは私の事すきなんですよね?」  裕也は今言うのかよ。と言う顔をした。 「こんな状態で言うことじゃない。 運転誤ったらどうする」  そうよね。そうよね。  みやは、黙っていた。 「みやちゃんを好きなのは好きだけど、雰囲気ってあるじゃない?ハグもキスも出来ない状態だから」  雰囲気か。確かに雰囲気大事よね。 「着くよ」  裕也のマンションに着いた。 「ビールに氷入れるとうまいらしいよ」  しょぼんとしているみやに気付いた裕也は側に寄った。 みやの座っているソファの前で膝まづいた。 「みやちゃん、大好きだから」  ギュッとみやを抱きしめた。 「俺から言いたかったし、ずるいなあとおもってさ」 「裕也さーん、嬉しいよ」  ポロポロと涙が溢れてきた。 「みやちゃん、ティッシュ」  みやは、差し出されたティッシュを箱ごともらうと涙を拭いたり、鼻水をかんだりした。  みやが落ち着いてきたので裕也は 「ビール飲もうか」と頭を撫でた。 「うん」  小さい子供のようだ。  裕也は、少しぬるくなったビールを氷を入れたグラスに注いだ。 「はい、どうぞ」  テーブルに2人分のグラスを置くと裕也は、みやの隣に座った。 「乾杯」 「乾杯…」  冷えたビールが美味しい。 「ビール飲んだら一緒にお風呂はいらない?」  思わずビールを吐き出しそうになった。 「泡風呂にしてさ」  え?泡風呂!  凹んでいたみやはどこへ行ったのか、笑顔で「入る」と言っていた。  みやはビールをぐびぐびと飲んだ。  裕也も勢いよく呑んでいる。 「裕也さん、美味しいね」 「ああ、うまいね」  2人は笑顔だった。 「わーい、気持ちいい♪」  この前はお風呂に入っていたので気付いてなかったけど、ジェットバスなんだよね。  裕也は頭を洗っている。  薔薇の香りのする泡だ。贅沢だな。  体を洗い終わり、裕也も泡風呂に入った。 「みやちゃん」  裕也がみやをバックから抱きしめている。 「気持ちいい事を教えてあげるね」  裕也の手が胸を触っている。  とても丁寧に触れている。  みやは、感じた事のない感覚に素直に反応していた。 「ああん!裕也さん、気持ちいい」  裕也は、「ここも気持ちいいよ」とクリトリスを弄り始めた。 「ああん!ああん!」  処女の時は、痛いだけだったのに。快感で満たされていく。 「何かくる!」  みやは、初めて絶頂した。 「はあはあ…」  意識が飛びそうになる。裕也がお姫様抱っこして支えてくれた。 「どうだった?」 「セックスって痛いだけだと思った」 「違うね。処女の時は痛いかもしれないけど。愛撫は気持ちいいよ」 「立てる?」 「なんとか」 みやは、裕也を支えに立ち上がった。  泡を丁寧に裕也が流してくれた。 「先に出ていていいよ」  ふらふらとしながら外へ出た。  バスタオルを取ると体を拭いた。  頭も拭く。  イくって気持ちいいんだ。みやは、ぼんやりしている頭の中で快感を味わっていた。    
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!