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「あー疲れた。寝よう」
ふみちゃんは帰るなり、ベッドにごろんとなってしまった。いけない!
すぐさまベッドサイドに座って揺り起こす。
「服買いに行こうよー」
「あーもう面倒くさい」
「お願い。行きたい」
「えー」
「かわいい服ある店知ってるよ」
「なんでよ」
ふみちゃんはようやく顔を上げた。
「仕事で使ってるから?」
「そ、そうなの?」
ふみちゃんはちょっと驚いているようだ。
なぜか?そうか、服も勉強してるの知らないんだ。よーし、絶対いい服買うぞ!
「うん、じゃーまず立って」
「え?」
ベットサイドに立たされたふみちゃんは不思議そうにしている。そっか、ふみちゃんはモデルさんではないから慣れてないんだ。
引き出しからメジャーを取り出し、ふみちゃんの測定開始するよ!
「はい、手をちょっと挙げてね」
「は、なにすんの?」
「サイズ測るんだよ?じゃ、胸からね」
べしっといっぱつ頭を叩かれた。
「なんでサイズ測る必要あるのよ!」
「えー基本だし」
「そこまでしなくていい!適当で!」
「だめだめーちゃんとしなくちゃ。しかも服って作りが違うのもあるんだよ?」
「…どうしても、測るの?」
「うん」
「ミナキはスタイルのいい人を測ってるんでしょ、どうせ。なんか嫌だな…」
「大丈夫、ふみちゃんスタイルいいから」
「知らないくせに」
「うん、だから測る」
「…もー」
と言いながらも手を挙げた。よーし、測るぞー!ふむふむ。モデルさんと違うのは身長くらいで、あとは全然いいじゃないか。
メモ帳に書いておこう。
「ちょっと、終わったの?」
「うん、さっそく行こう!」
いや、ちょっと待て。身長がないだけでこうも雰囲気違うのか。なんというかふみちゃんは、子供サイズと見せかけてグラマラス。勉強になる。
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