ミナキ

引っ越してから

「ミナキ！遅刻するよ？今からでしょ？」

映画の撮影は夜中らしい。ということで、先に寝ていた。私はそこには呼ばれてないから、ミナキを指定の時間に起こしてあげる。

「え、わぁー大変だ！準備しなくちゃ」

さっさと着替えるが、服装にぬかりはない。変装得意なの？

「電話だ…なに？えー？うん、OK」

「どうしたの？」

「なんか女優さんが風邪で撮影無理って。てなわけで撮影なし！」

「そんなこともあるわけね」

「あるよ？でもラッキーだな！ふみちゃんと遊べまーす」

すぐハグしてくるんですけど。

「外行こうか」

「どこ行くの？」

「公園」

「ええー」

近くの公園に行った。子供かよ。

「ここはデートスポットなんだよ」

「ふーん」

「昼間はパパラッチがいるからうるさい」

「ミナキ人気だからね」

「ありがとう。でもあの人たちもお仕事だからしょうがないよね」

「ミナキは嫌いな人いないの？」

「いないよ？」

「パパラッチは嫌じゃないわけ？」

「別に。しょうがないもん」

広い心の持ち主。

「あ、でもふみちゃんと付き合ってること、モデルの仲間意外は信じてないよね？ちょっと悲しいよ」

それはどうでもいいけど。

「ふみちゃんのことパパラッチよけとか言ってさ」