ミナキ

モデルの仕事

「ミナキ、これはなに」

家に帰ると、ふみちゃんが怒ってる。
何かの雑誌持ってるけど…

「ドライブデート？誰よこれ」

「あ！マネージャーさんだよ。最近つけてもらった…けど…」

早速撮影されてるとか…もー嫌になる！

「ふーん、楽しそうにしてるわね」

「違うよ！これは、仕事の話してて！パリの名所とか、お土産とか！」

「パパー！」

「蘭ちゃん！ただいまー！」

抱っこしてソファーに座る。ふみちゃんはまだ怒ってる。蘭ちゃんの柔らかい髪の毛を編み込みにしていく。

「男のマネージャーに変えてもらったら？めんどくさいし」

「ふみちゃん、無理だよ」

「はぁ？…じゃあ写真撮られないで」

「ふみちゃん、それも無理」

「…なんなのよもう」

「やきもちだね。嬉しい」

「は、はぁ？なんなのよもー！」

「ママ怒ってるー」

「蘭ちゃん、パパはママが大好きなのに、なんで怒るのかなぁ？写真撮られても関係ないのにね」

「わ、わかってるわよそんなこと！うるさい！晩ごはん作ってた途中なんだから！蘭ちゃん見ててよね」

「わかったよー」

ふみちゃんやっぱりかわいいなぁ。うっとりしちゃう。蘭ちゃんの髪の毛もばっちり編めたよ！うーん、かわいい！

そんなときチャイムが鳴ったので、蘭ちゃんも抱えて玄関へ。天野さんかなー？

「ミナキ」

「え…翼！？よく家わかったね」

「社長に聞いた。これ資料」

えー、仕事の資料を持たせたのか。そんなことも翼にさせるの？

「ミナキの子供…似てないな」

「あぁ、奥さん似だよ？髪の毛も真っ黒でかわいいよね？」

ふみちゃんの黒髪は見たことないけど、たぶんこんな感じなんだろう。蘭ちゃんは編み込んですごくかわいいのに、翼は反応薄いよ。

「日本人なのか？」

「そう」