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「で、でも付き合ってないじゃん?」
「じゃあどうしたらいいの?」
こいつ。ひるまない。
「なんで私にこだわるわけ?」
「ヒトメボレ?だから」
言っている意味がわからない。なぞに日本語だし。しかし、会うたびこういう感じで詰め寄られるのか…
「じゃあ、付き合ってあげる…」
「え?ほんとに?わーー!うれし!」
いきなり抱きつかれた。細い腕が絡む。
しかもここ店だよ!
「気安く触んないでよ!」
「ごめん」
素直に離れ、謝るミナキ。
「あんたどんだけ細いのよ!」
「え、そうかな?うーん、そうなのかもしれないねぇ」
わかってるのか、わかってないのか。
「私より細いとかどうなってんのよ!」
「え、なにが?」
このやろう!わざと聞こえないフリ?
「じゃあ早速デートしよー!」
「はぁ?」
「付き合うんでしょ?お買い物」
「日用品なんですが」
「一緒に行くー」
という感じでミナキと付き合ってみたのだった。それから、ミナキのことを詳しく知り、ただのバカじゃないことがわかった。仕事もできるし、頼れるし。私のようにうだうだ悩まないし、スパッとした性格であった。
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