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紫乃は11月から産休に入り、少しずつ出産の準備をしていた。
出産予定は12月20日頃と産婦人科の医師から聞かされていた。
僕は、紫乃の事が心配で、
「風邪ひかないように気を付けてね!」
と口癖のように言っていた。
12月に入ったある日、会社に勤めていた僕のスマートフォンに、紫乃から電話が入った。
「今日体調が悪くて産婦人科医院で診てもらったんだけど、市立病院に行って検査するように言われたの…」
僕は心配になって、
「明日、会社休もうか?
僕が市立病院に連れて行くよ!」
と提案した。
「そうしてもらえると助かる。」
紫乃は、元気がなさそうだった。
僕は今日の仕事を片付けて、定時で会社を出て急いで帰宅した。
帰宅すると紫乃がいつものように夕食を作って待っていてくれた。
「紫乃、無理しなくていいよ!
それより、体調大丈夫?」
「うん、休んだら少し良くなったけど、今日はお腹が痛かったの…」
元気がなさそうな紫乃を見て、
「明日、市立病院で診てもらおう!」
と声をかけた。
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