塩満元太の欲求

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 小学校の低学年のうちは、まだ、無邪気に太めの友達なんかに抱きついたりできていた。  でも、思春期に差し掛かる頃から、性を意識し始めたせいか、気軽にスキンシップをすることができなくなった。  男が好きだということは変わらなかったが、それがいけない事のように感じ、押し隠すようになった。  ゲイだとバレたら大変なことになる!  そう、思い込んでいた。  だから、意識的に男らしく、豪快で腕白な自分、自分が好きな男の人を真似た自分を作りだし、そう振る舞うようになった。
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