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二組の男同士のカップルが寄り添う露天風呂。
こんな非日常なシチュエーションは千洋さんが造ったこのまだ名前のない幻の露天風呂のおかげだ。
隆いわく、この卒業旅行は始めから元太と俺をカップルとして成立させ、厚と美貴が抱える問題を解決するつもりで計画したとのこと。
なんという策士。
千洋さんの協力があったとはいえ、見事に計画を実行し、そして、ミッションを遂行した。
まぁ、そのおかげで俺は元太とこうしてイチャイチャ抱き合いながら風呂に入れるという、人生がひっくり返るくらいの幸せを手に入れることができたわけなので、感謝の気持ちしかない。
厚と美貴のことはとても驚いた。
厚が隆に相談をしていたことにも驚いたけど、それ故に、結果として厚と美貴の二人のわだかまりが解消され、今はいつもに増して仲睦まじく見える。
元太は…
「なぁ、厚と美貴ってセックスしてるんだよなあ。
どんな風にしてるんだろ?
あとで聞いてみてもいいかな?
俺も雄介と早くセックスしたいけど、実際はどうしたら良いのか…」
って、まったく…。
でも、俺も同じ気持ちだよ、元太。
お前の全てを、普段見ることができない部分まで全てをこの目で、手で、そして舌で確かめた後、最後は一つに繋がりたい。
あぁ、完全にのぼせてきた。
さすがに湯船に浸かっているのも限界だ。
気がつけば一時間以上も経っていた。
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