ペンション千洋

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 「おい、どういうことだ。」  「ちゃんと説明しろ!」  「そんな、もったいないよ、続けないのは。」  「まさかケガでもしているのか?」  それぞれが口々に問い詰めていたところ。  「なんだ、騒々しいなお前ら!」  と、ちょうど千洋さんが和室に入ってきた。  「元太と雄介、それに厚と美貴、   卒業祝いだ。   今夜はお前たちは各々ダブルベッドの洋室を使え」  と言って笑顔でルームキーを投げ渡した。  思わぬサプライズに一瞬高揚したが、    「それはとても嬉しいんですけど、和室に隆を一人っていうのも、なんか寂しいというか、悪いというか…」  元太が四人を代表して言った。  「別に寂しくないだろ。   隆は俺の部屋で寝ればいいし。」  え?  え?  え?  えっと…  「ん?なんだ、隆。露天風呂で話したんじゃないのか?」  
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