かぐやの運命『後編』

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かぐやの運命『後編』

自然の主は、姿が見えないが物凄い威力だ!風が止まないせいで先生、椿、黒竹姫の順番に押し倒されていく。「もう!なんなのよ〜この風!」と椿が、「おい!じじい。こんなことしていい加減しろよー!!」黒竹姫は身体が軽い分風の影響を受けやすい。『__わしはじじいではない。この世界の主だ!』はははっ!!!と不気味な笑い声が聞こえる。先生は、バランスを取りつつ眼鏡を鼻にかけつつ、上に押し上げた。椿は、「先生!大丈夫ですか?」と先生の様子を気にかけた。「ええなんとか。やっぱりこれは台風並みの強さがありますね!」もう3人とも、ふらふらの状況だった。「せっかく見つけたんだから、かぐやは絶対に渡さないわよ!」椿は、「何を証明したらいいの。まずは育ててみないと分からないわ。主〜!!」主の声が聞こえてくる。『そうだな。。まずは竹を切れ!3分以内でな。』黒竹姫が「無茶言うなよ。こいつらにできるわけないだろう!だってメガネ男とチビ女だぜ。。魔法でも使えないのに無理無理。」「なに〜っ!コラ!!黒竹姫!!!こっちの味方じゃなかったの。悪口言う前にさっさと手伝いなさーい(怒)」椿は牙を向けて激しく怒りを黒竹姫にぶつけていた。「まあまあ二人とも。(汗)制限時間もある事だし、頑張ろうよ。。」先生は、冷静に主の試練を乗り越えようとしていた。「おーい。みんなぁ〜!なに!仲間割れ?もう一体どうしちゃったのよ。。」白竹姫が精霊の所から戻ってきた。「なあんだ〜!そう言う事。じゃあ私たちペアなんだから、その闘い受けてみようじゃないの!!」白竹姫はみんなに言った。 『よ〜し。じゃあ始めるぞ!3分だ!もし、クリアできないのなら、ノルマ失敗じゃな。お前たちには力なんてあるまい。妖精達が魔法を使っても即ばれる仕組みになっておる。まぁその妖精は退場になるな〜はははっ!』と主は甲高い笑い声を上げ姿を見せた。「おおっ大きい。。ええっ!この竹林全体が身体で顔まで180センチぐらいか。。迫力強し・・・!」白竹姫が言った。 「妖精達は主の顔を見た事ないの?」椿が質問して、「そりゃそうさ俺たちは、主みたいな上の立場じゃねえ。ただ竹林の精霊の管理だけさ。でもあんなのたまげたな。そうだよな。白竹姫〜!」黒竹姫が白竹姫の返答を待った。すると、「うん。そうだね。なかなか主の許可とか降りないよね・・・!」と頷きながら、主がスタートの合図を出した。 『3、2、1GO!』この合図で主は時間を計っている。先生が男前にノコという道具で切るが、なかなか断面が綺麗に切れない。虹色に光り輝く竹を前に椿も、先生と交代しながら竹を削っていく。「うーん硬い。でも勝利しないと。かぐやを奪われるわ!」『あと1分じゃ!もう無理じゃのう。』主の声無視してできるだけ削ることだけ集中した。黒白竹姫も応援しているように見える。「あの主じじいに負けるんじゃねーぞ!頑張れみんな〜!!」10秒を切ったとき、竹のスレスレまで切り終えた。そしてついにポンっと大きな音を立ててマカロン型のポーチが出てきた! 『くそーあんなに体力なさそうなやつが切り終えただと。。なにい〜!』と主が悔しがった。「主じじいの負けだ〜森へ帰れ!!」「やったわね!」黒白竹姫は大喜び。初心者ではかなりいいタイムだと思う。『よかろう。そのかぐや姫を授けよう!ちゃんと証明できたしな。良い保護者ならわしも安心じゃ!よくぞ頑張ったなっ・・・』と同時に主の身体が風に吹かれて砂のように消えていった。 ようやく、かぐや姫の誕生に出会えたことが、何より嬉しい。椿はそう思えた。
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