8494人が本棚に入れています
本棚に追加
全身全霊で真白だと思い込んで行った行為が、真白じゃなくて、真白じゃない相手と子供が出来た。
相手が語る“愛のある行為”に、
真白の前で反論できなかった。
反論することに躊躇し、またそれで傷付けたことに後悔し、俺は負のループにハマっていた。
「事実と…真実…」
家に戻り、玄関扉に凭れて呟いた。
あの夜のことを思い起こすと、そこから1年のことを考えずにはいられなくなる。
自分の行動や言動、それを後悔することも沢山ある。
だけど結局最大の後悔は、あの夜で、また振り出しに戻る。
答えなど出ないと思っていた。
だけど、俺の真実を明言することは出来る。
“君が萩山被告に向かい合うことは、君の傷はもちろん、天宮さんの傷を癒すことに繋がる”
九条先生の言葉に、やっと萩山麗美と闘う方向性が見えたんだ。
最初のコメントを投稿しよう!