3.宇宙避行

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3.宇宙避行

いっせーので空へ飛んで 10秒前のカウントダウン 君はまだ不安かい? でもきっと大丈夫さって 君の手を引いたんだ ふと過去を振り返ると 立ち止まった君が少しずつ霞んで見えて シートベルトなんて無いからさ 「夏が終わる前に二人、宇宙へ逃げようよ」って言葉で繋ぎ止めてみるんだ 僕ら世界を捨てて 打ち上がれ二人の逃避行  夜も無いなら怖くないだろう? って未だ見えない七等星に向かって 暗くて 怖い 朝も 無い そんな世界に二人ぼっち 明日が見えないから 逃げ道が見つからない 止まった君の手を引こうとして手を伸ばしてみるが 崩れ落ちてしまいそうな君の手に僕は戸惑って 暗闇の中踏み出せない日々に停滞気味の僕ら このままじゃ仕方ねぇなって君の手を掴んで僕ら二人 逃げようよ 僕ら世界を捨てて 打ち上がれ二人の逃避行 夜が見えないなら怖くないだろう? って未だ見えない七等星に向かって
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