その犬、神戌

2/2
前へ
/24ページ
次へ
   お公の脇に身体を入れる神戌    とっさの判断で身体に捕まる    博徒の合間を縫って    密集から抜け出す 神戌「良く吠えたな、人の子よ。 その心、しかと受け取った」 お公「ワンちゃん! やっぱりあの時の声は」 神戌「呑気に話している暇は無い。 今、助けがこちらへ向かっている、 暫く先の様に捕まっていろ」 お公「助け?」 虎徹「何をブツブツ喋ってやがる」   (お公や犬丸等    動物を大事に思う者にしか    声が伝わらない)    神戌に捕まるお公 神戌「決して離すなよ!」    遠吠えをする神戌 虎徹「何だ?」 無道「大方、 野犬でも呼んでいるんだろう。 やってしまえ!」    襲いかかる博徒達    間一髪、    しかし鮮やかに交わす神戌    やがて境内の隅に    追いやられ囲まれる 虎徹「何でえ。 逃げるしか能が無いのか?」 無道「犬如きが人様に盾突くなんざ 100年早えんだよ!」 犬丸「犬が無闇に人を襲ったら 駆逐対象になるから やらないだけだよ」 無道「誰だ!」
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加