「 終局の犬丸」

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   脇差しを抜き夜空へ突き上げる    月光が刃に当たると    刃に仕込まれた魔鏡が    地面に反射される    地面には    冒頭の十二支の    戌の部分の絵と    三つ葉葵が映し出される 無道「放生の誓いを現す模造刀 ・・・そこに細工された十二支の魔鏡。 間違いない! ヤツは 『徳川鳥獣壱拾弐武衆』 終局の犬丸!」    模造刀で戦ったので    無道の手下は皆生きている 犬丸「ご紹介どうも。 だが、その名は余り好きじゃないんだ」    ふて腐れる神戌 犬丸「さて、どうする? 天下のカブキモノ様が 模造刀如きを前に 尻尾を巻いて逃げるのかい?」 無道「俺様をなめるな!」    襲いかかる無道を一撃で倒す 犬丸「粋がるなよ、カブキモノ。 お前に安楽の死など生ぬるい」    お公の方を向くと    神戌を抱きしめたまま    安堵の表情を浮かべ眠っている
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