Episode 3

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「おいおい、なんだよどうしたんだよ!!お前らしくないな…飲み過ぎてハイになってんのか?」  俺に動じるどころか、松川は俺を煽るかのようにニンマリと薄気味悪い笑みを浮かべた。  胸糞悪い。  松川に一発お見舞いしてやりたいところだが、そうしてしまうと俺もこいつと同じ人間になってしまう。  それだけはどうしても避けたかった。  俺は仕方なく松川を強く押し飛ばし、解放してやった。 「お前、とぼけるのもいい加減にしろよ」 「…だからさっきから何を言ってるんだよ。周りくどいんだよ、言いたいことがあんならはっきり言ってみろよ!!」  松川はふぅっとため息を漏らし、やれやれと首を傾げた。  俺はさらに続けた。 「ああそうだな、それじゃあはっきり言わせてもらう。お前アユちゃんのこと、心から好きだと言えるか?」  真剣に問いかけると、松川はあっけらかんとした表情を浮かべた。 「は〜ぁ?当たり前じゃねぇか!!唯音は俺の彼女なんだぜ?…心から好きだよ、愛してるよ」 「わかった、それじゃあ承知の上で聞く。どうしてアユちゃんに…大切な人に手を上げたり傷つけるようなことをするんだ…?」  俺の投げかけたこの問いに対して、松川の目の色が一瞬でガラリと変わった。  今にもこちらに飛びかかってきそうな…まるで獲物を狙う獣のような目つきだった。
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