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Prologue
使い始め(仮):2018年5月15日(火)
久しぶりにこのノートを使い始めた。随分と長い間埃まみれにしてしまって申し訳ない。
この古びたノートに何故今更執着し、日記――「備忘録」とでも名付けよう――を再び書き始めようと思ったのか…折角だからここにしっかりと記しておこう。遥か昔に使いかけていた初めの部分は、無かったことにして全て破り捨ててしまったからね。
備忘録をもう一度書こうと思った理由を簡単に説明すると、俺がとある女性に恋心を抱いて「しまった」からだ。いや、恋心と一口に言えるほど俺のこの感情は軽いものではない。傍から見ればこれは依存だとも思われかねないだろう。
俺は、普段から日記をまめにつけているのだが、それとは別に忘れたくない出来事や記憶を書き留めておく「備忘録」というものも同時につけている。(と言っても実に12年ぶりの手記だけど)
ここでは、少し前に出会った彼女との忘れたくない思い出を一つ一つ、零れ落ちてしまわないよう丁寧に纏めていきたいと思う――
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