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「気持ちいいですか?」 「んっ、気持ち、いいっ……」  希がこくこくと頷くと、念珠郎は熱い息を漏らした。  快感から、無意識に腰をくねらせる。 「副作用のおかげで、前を触らなくてもいけそうですね」  体が火照って敏感になっている希は、もう頭が蕩けていて念珠郎の言葉をうまく理解できない。  ただ念珠郎からの刺激に嬌声をあげ続けた。 「希、後ろだけでいってみましょうか」 「はあっ……あっ、あ、ねんじゅろっ」  中の指が、ぐっと曲がった。初めての感覚に恐怖を覚える。その感覚に慣れる前に、ぐーっと優しく押されて、希は背中を反らした。  強すぎる快感に、わけがわからないまま、がくがくと体を震わせる。希のそれから、再び熱いものが溢れ出た。 「ああ……希が達する姿は、何よりも美しいですね」  この世のものとは思えないほど美しい彼が、うっとりと言葉をこぼす。そして、荒い呼吸を繰り返す希の体を、再び仰向けにした。  足を持ち上げる。  脱力感に襲われている希は、されるがまま足を大きく開いた。両足の間に念珠郎が体を入れる。  希の腰の下に枕を置いた。  念珠郎が着物の前を開けた。あまり日焼けしていない体は引き締まっている。  芸術品のような魅力を感じて、ぼんやり見つめていると、彼は小瓶を取り出した。  中身の透明な液体を自身に塗りたくってから、先ほどまで念珠郎の指を飲み込んでいた場所にも塗る。 「希……」  とても甘い声で名前を呼んだ念珠郎が、そこに熱いものをあてがった。 「いれますよ」  すぐに硬いものが入ってくる。その太さに希は息を震わせた。  とろけているそこは念珠郎を飲み込んでいく。  再び訪れた異物感に、希は眉をぎゅっと寄せる。 「はあっ……希の中、気持ちいいですね」 「う、あぁっ……念珠郎……っ」  念珠郎がどんどん入ってくる。指が届かなかった場所まで入ってきて、苦しくなる。 「希……俺が中にいるの、わかりますか?」 「んん……っ……わかる、よ」 「これが一つになるってことなんですね」  気品を漂わせる念珠郎の顔が、柔らかく微笑んだ。 「希の魂を強く感じます」  念珠郎が円を描くように腰を回し始めた。その気持ちよさに、勝手に腰が跳ねる。 「体も魂も、もっと溶け合わせましょう」  念珠郎の動きが速くなる。中を抉られ、希の体が波打った。  薬の副作用らしいが、体が火照ってしかたない。  念珠郎から与えられる刺激に酔いしれて、初めての体験なのにクセになりそうだ。  そんなことを、念珠郎にかき混ぜられながらぼんやり思った。
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