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ここまでの『ユウコロ!』ストーリーまとめ!
イマイチ物語についていけないよぉ……という方!
そんな方の為に、ここでは分かりやすく
『勇者が殺しにやってくる』の全てを解説致します!
[『ユウコロ!』用語解説のコーナー!]
『インバダ王国とは?』
魔物達が一切立ち入ってこない、人間だけの居住区、
通称「安全地区」の真ん中に位置する巨大な王国。
その住民のほとんどが女神インバダを信仰しており、敬虔なインバダ教徒である。
ちなみにインバダ教徒は王国で優遇されており、彼らに危害を加えたならば,かならず重い罰が下される。
国を治める王様とその国を守る守護者の『勇者』によって、その王国の安寧は今日まで保たれている。
『女神インバダとは?』
創世記に登場する、人間という種族をこの世に生み出したとされる女神のこと。
王国の民から崇拝されている。
『勇者とは?』
約1000年前。
魔物を撃退された女神様が、
『もう二度と人間達が魔物の脅威から脅かされないように』する為、一人の心優しき善人である青年に、力を与えた。
その青年こそが、勇者である。
与えられた力は、何度殺されても生き返る、不死身の肉体。
だからこそ、あれから1000年たった今でも、勇者はこの世に生き続け、民の安全を守っているというが…………?
常に仮面を付けている為、その素顔は明かされていない。
何故彼は素顔を明かさないのか。
何か特別な理由でも、あるのだろうか…………?
その正体は謎に包まれている。
『主人公の青年、ナナシとは?」
『トチの森』にある川で倒れていたところを保護された、本作の主人公。
髪は黒髪で、背は高くもなく低くもない。
見た目はとても若く、20代前半くらいだろうか?
記憶を完全に喪失しており、自分の名前はおろか、
生まれた場所や親の名前、なぜ自分が『トチの森』の川に倒れていたのか。
そこに至るまでの全ての記憶が文字通り『何もない』。
それから4年間、自分を保護してくれた家族の元で過ごしていく事となったのだが、ある日突然、その日々は『勇者』の手によって切り裂かれる事となった。
突然、目の前に立ち塞がり、襲いかかって来た『騎士団』に抵抗すら出来ず、保護してくれた家族の一人、『ジョセフ』が命を落とす。
ジョセフのおかげで、何とか命からがら逃げ出す事に成功したナナシは家に帰るが、もうそこにも『勇者』の魔の手は広がっていた。
家であるテントごと燃やされ、すべての家族を『勇者』に殺されたナナシ。
彼は復習しようと騎士団の一人に草むらの中から近寄ろうとするが、その体は『恐怖』で動かなかった。
そのあまりの情けなさに涙を流すナナシ。
しかし、『戦う』という選択肢が恐怖によって潰されてしまった彼には、もはや『逃げる』という選択肢しか残されてはいなかった。
「許してくれ、みんな……。
仇を打つことも出来ない、腰抜けの俺を許してくれ……」
自分を保護し、家族として向かい入れてくれたみんなを殺した憎き勇者の手下達。
そんなクソ野郎共に復讐すらできないなんて。
ナナシは自分の弱さに涙を流しながら、屈辱と罪悪感と共にその場から逃げ出すのであった。
己の弱さを噛みしめながら。
そしてそれから1年後。
ナナシは、インバダ王国に潜入していた。
・どうして自分が勇者に狙われなければならなかったのか。
それを知る為である。
幸い、勇者はまだ、自分が国外の何処かに身を潜めていると思っている。
だからこの時が王国に潜り込む一番のチャンスなのであった。
まさか命を狙われている自分が、王国に来ているとは思わないだろう。
そしてナナシは王国での調べで、自分の身柄に多額の賞金がかけられている事を知る。
どうしてそこまでして、勇者達は自分を捕まえたいのか。
もしかしてそれは、失われた自分の記憶と何か関係しているのだろうか。
謎は深まるばかりであった。
やがてナナシは、取り敢えず身を隠すために潜った王国の地下で、王国の役人を名乗る男と出会う。
その男が言うには、『自分は表では生きられない犯罪者を、自らの権力を使って手助けしてやっている』というのだ。
つまり、彼は役人でありながら犯罪者にお金と引き換えに手助けをする、『汚職役人』なのであった。
しかし、これはまさしく運命の出会いだろう。
ナナシはそこで男と取引し、そして考え付いた。
「刑務所こそが一番勇者にバレない安全な場所である』と。
早速ナナシはその男と取引、偽装の戸籍を作り上げた。
名前はブルックス。
罪状は窃盗で、懲役2年の判決を受けた囚人であると。
ナナシはその後すぐさま、刑務所行きの馬車へ潜り込むと、刑務所へとそのまま潜入する事ができた。
まさか好き好んで囚人となり、刑務所に入りたがる連中はいないだろう。
予定の囚人より一人増えた事に、刑務官は誰も気が付かなかった。
こうして、ナナシの刑務所での暮らしが始まるのであった。
そして早くも2年の歳月が経つ。
ナナシは中の囚人の誰とも関係持たず、ただ目立たぬようにこの2年を過ごしてきた。
しかしそんなある時、困った事が起きてしまう。
それはナナシの懲役がもう終わり、釈放の時期になったというのだ。
ここで釈放されてしまっては、また勇者達のいる危ない世界に逆戻りだ。
なんとか、もう少しこの刑務所に滞在できないものか。
ナナシは考えに考えた挙句、あるアイデアを思いつく。
それは至って単純。
出所命令を拒否すれば良いのだ。
囚人側が『刑務所から出る事を拒否』すれば、刑務所側はそれをどうすることもできない。
必ず刑務所から出なくてはならない、という義務はこの世界ではないからだ。
しかし、それでも、こんな事は前代未聞である。
『なんで出所を拒否するんだ!?
シャバに帰りたくはないのか!?」
社長の事情聴取が始まるが、勿論理由など話せるはずもなく、ナナシはダンマリを決め込んだ。
そうしてナナシは釈放を拒否し続け、やがて半年もの月日が経過した。
いつものように、所長の事情聴取にだんまりを決め込み続け、ようやく解放されたナナシ。
ところがそんな彼に、初めてとある囚人が食堂にて話しかけてきた。
彼の名はマチミヤ。
訳あって、脱獄の手伝いをして欲しいのだという。
しかし、ナナシは当然、断ろうとした。
何故なら『脱獄』なんて言葉は、ナナシにとって、今一番ほど遠い、望んでいないものだからである。
外に出れば、また勇者に狙われる。
自分を保護してくれた家族、ジョセフやニーナ、イナやマナ、セナように殺される。
あんな恐怖に怯える日常は、もう沢山だ。
もうナナシの中に、家族を殺された憎しみの炎などは残ってなどいなかった。
あるのは勇者に対する、強烈な『恐怖』だけ。
……だったのだが、ナナシはマチミヤの誘いをハッキリと断れず、「考えさせてくれ」と保留にした。
どうしてナナシはその返事を保留したのか?
その真実は次の話で語られるのでお楽しみに。
ちなみに、名前の「ナナシ」の名付け親は、勇者に殺された命の恩人である心優しき男、ジョセフ。
由来は至って単純。
名前が思い出せなく、無いのも同然だから。
しかし、ナナシ本人はこの名前をとても気に入っている。
『インバダ国立刑務所とは?』
インバダ王国から遥か北に存在する、刑務所。
その運営は完全に国王から所長、そして刑務官へと一任されている為、囚人がいくら死のうが、王国が干渉してくる事は無い。
囚人達が暮らす鉄格子が特徴的な一般房。
悪い事をした囚人が入れられる、光も音も入らない懲罰房。
囚人達が食事を取る、食堂。
刑務官専用の更衣室。 など、設備は完璧。
『赤髪が特徴の関西弁の囚人、マチミヤとは?」
年齢は若く、20代前半。
鮮やかな赤髪と、
時々、口から覗くチャーミングな八重歯が特徴。
主人公であるナナシに脱獄の計画を持ちかける。
その正体は、死刑判決を受けた死刑囚。
しかし、その理由は理不尽なものであった。
王国唯一の記者であったマチミヤの父は、ある日突然、王国の兵士達に捕らえられる。
それと同時にマチミヤも自宅にて取り押さえられ、王宮へと連行された。
そしてマチミヤは兵士から、こう聞かされた。
マチミヤの父が王国への『反逆罪』に該当する罪を犯した為、死刑になる事が決定したという事。
そして息子であるマチミヤにもその反逆罪が適応され、死刑となるという事。
後に知った情報によれば、マチミヤの父は最後まで
「息子だけは」と懇願したようであったが聞き入れられず、最後には処刑されたそうであった。
そして父を亡くしたマチミヤは一人、刑務所へと移送される。
そして決意するのだ。
・なぜ父は殺されなければならなかったのか。
・反逆罪とは一体何だったのか。
それらを全て解き明かす事を。
しかしその為には、今の現状をどうにかせねばならない。
マチミヤはまず手始めに、『ドウモトグループ(後述)』に習い、自分達も囚人の派閥を作る事にした。
そしてドウモトグループに並ぶ、大派閥を作り上げると、次は刑務所内に服役している囚人達のありとあらゆる情報を集め、刑務官達と取引した。
マチミヤには刑務所内でのある程度の自由を。
そして刑務官側には、こちらでは把握しきれない囚人達の情報を手に入れる。
こうして刑務所内には、
・力で全てを支配するドウモトグループ
VS
・情報で刑務官達と取引をするマチミヤグループ
といった、分かりやすい対立構造が生まれた。
ある程度の行動自由と、死刑囚とはいえ、刑務官からの信用を手に入れる事ができた。
後は脱獄に移すだけであるが、その計画には最後のひとピースが足りなかった。
それは、脱獄した後の服装である。
こんな分かりやすい灰色の囚人服では、すぐに見つかり、通報されてしまう。
そこでマチミヤは、出所命令を拒否し続ける前代未聞の男、『ナナシ』に目を付ける。
彼ならば、絶対に脱獄しないという刑務官からの信頼がある。
彼を計画に引き込み、囚人の更衣室に忍び込ませ、服を手に入れる事ができれば…………。
そう考えたマチミヤは、脱獄の計画に引き込もうと、ナナシにコンタクトを図るのであった…………。
『ドウモトグループのトップ、ドウモトとは?』
刑務所内の囚人の一部を牛耳る、ドウモトグループのトップであるドウモト。
ドウモトグループはかなりの武闘派で、血の気の多い囚人ばかりが集まった集団である。
そしてそのトップであるドウモト自体もかなりの男で、マチミヤの話によれば、入所当初に『シメにきた』他の囚人達をまとめて返り討ちにし、舎弟にしたのだとか。
この先物語にどう関わってくるのか、それはまたのお楽しみである。
『鬼の刑務主任、ノートンとは?』
鬼の刑務主任、と囚人達から恐れられているノートン。
囚人を殺す事に、なんの躊躇いもない。
入所したての新人が泣き叫ぶを見るのが何よりの楽しみであり、またそれをイビるのも趣味という色々とヤバい男。
ナナシ曰く、最も敵に回したくない相手なのだという。
今後、物語にどのように関わってくるのかは、まだ先のお楽しみ。
『インバダ国立刑務所、その所長とは?』
刑務所を運営している、トップのおじさん。
ただそれだけ。 特に書くべきこともない。
今後物語には多分(?)深くは関わらないと思われる。
今のところはここまで!
これからも、『ユウコロ!』をよろしくお願い致します!
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