01.中学校三年生の叫び

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誤解のないように言っておくけど、別に俺は意地悪な先輩ではない。 だけど、の俺達中学校三年生は、 九年前、東日本大震災で。 こいつはあんまりだ。 しかも、小中と九年間、同じ町内の幼馴染みはもっと長い間、 過ごして来たのに、春から進路がバラバラだ。 勿論、近所だから、逢おうと想えばいつでも逢えるよ。 でもさ、小学校で毎日遊んでた奴だって、中学校で部活が別になれば、遊ばなくなるじゃんか。 だから、高校行ったら、地元の仲間と遊ぶ機会も少なくなると想うんだよね。 というか、高校受験すら、まだだし。 こんなメンタルで来週受験本番とか。 卒業まで、皆とくだらない話して一緒に居られると想っていたんだ。 それが、もう学校行けないまま、春休みになるかも知れないなんて。 「マジかーー!」 同じ町内で、誰かが叫んだ気がした。
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