07.叫べ! 青春

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俺は、部活のウインドブレーカーを羽織った。 「それ寒くないの?」 「意外とあったかい」 「震災の時、園庭でずっと手を握ってくれてたよね?」 「そうだっけ?」 覚えていない訳がない。ずっと香里が好きだから。 休校中でも、先生達は学校に来ている様だ。 俺達は見つからない様に三年二組の教室へ入った。 「サプライズしようぜ」 卒業式があるのかも、再びこの教室に来れるのかも分からない。 でも、俺達は幼稚園の頃から過ごした時間に敬意を表し、チョークを握った。 育った街、いや、育ててもらったこの街が好きだから。 ありがとう! そして、これからもよろしく! 俺と香里は自然に手を繋いでいた。あの震災の日の様に――。 f8907d15-ce06-4ea7-9562-bf385db5f6cb
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