オーマイ

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オーマイ

ヒュるりと風が吹き上がる足元を見つめながら、 ジリジリと進む。 あと少し、あと少しよ、 背中は冷や汗でびっしょり、  足がガクガク 頭もクラクラだ。 私は、屋上の端に飛ばされた紙に手を伸ばした。 ブワッいきなり風が吹き付け、 あと少しで届きそうだった紙を巻き上げた。 「やっだめっ!ああっ」 紙は空高く舞い上がり、 視界から消えてしまった。 「あんなの誰かに拾われでもしたら……」 がっくりと力を脱いた場所が、 屋上の軒先だったのに気づいたのは、 身体が半分傾むいた時だ。 私、死んじゃうの? 頭をよぎる新聞の見出し。 「女子高生投身自殺か? 学校の屋上より飛び降り自殺? いったいなにがあったのか?」 あったわよ確かに、 テストで最悪な点数をとったのよ。 私としたことが、 マークの位置を一つづつずらして回答していたなんて、 先生の呆れた顔はきっと一生忘れないわ。 ってか、 もうその一生も終わるんですけどもね。 オーマイゴッド、 わたしは天国にいけますか? 「あれ?」
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