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僕は、ふっと笑った。
「じゃあ、僕が今度、征一郎に確認しておくよ。君たちの話が、本当かどうか。それでいいだろう?」
僕は、そう言うと、二人に部屋から出ていくように命じた。
二人は、不服そうな様子だったが、黙って、大人しく引き下がり、部屋を出ていった。
部屋の中に一人残されて、僕は、深いため息をついた。
たぶん、二人とも、悪い子じゃないだろうけど、こんなこと、普通じゃない。
教え子と、それも、二人もと、こんなことになってしまった。
しかも、無理矢理。
だけど、僕は、未来のある二人のためにも問題を大きくはしたくなかった。
征一郎に相談するべきなのかもしれない。
そう、僕は、思っていた。
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