6 憂鬱な花嫁と魔王の告白

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希少種のため、体の色素が抜け落ちているから、生っ白いし、赤い目が気持ち悪がられることもある。 だから、この年で天音に奪われるまで処女だった。 もともと、あまり性欲もない僕だったが、近頃は、体が熱を持つことが時々、あった。 それもまた、悩みの一つだった。 天音と奏に抱かれて、あの謎の玉を体に入れられてから、僕の肉体は、奥深くから変化しているのかもしれない。 まず、体が敏感になってきた。 少し、触れられただけでも、電気が走るように感じてしまう。 それに、性欲が弱かった筈なのに、今では、ちょっとしたことでムラムラ、というか、体の奥がじんじんしてくる。 どうしたらいいのかもわからない感情がわいてくる。 満たされたいという思い。 僕は、昔から自慰ということをすることは、あまりなかった。 なのに、この、満たされたいという衝動にかられて、自ら、求めてしまうことがあるようになってきた。しかも、前を擦っただけでは、いけないのだ。
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