6 憂鬱な花嫁と魔王の告白

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後ろも触れたいし、誰かに触れて欲しい。 だけど、そんなこと、僕には、できなかった。 だから、僕は、常に、欲求不満状態が続いていた。 時々、一人になったときに、熱い吐息をつくことがあった。 この熱をどうすればいいというのだろうか。 全て、彼らのせいだった。 あの、無責任で、身勝手な、異世界転生者だち。 僕の体を淫らに作り替えようとしている連中。 僕は、決意していることがあった。 例え、どんなに餓えていてもあの三人とはもう、寝ないということだった。 あんな連中に抱かれるのは、もう、嫌だ。 彼らの目的は、僕の体を手に入れることだけだ。 本当は、僕なんて、どうでもいいのだ。 あいつらにとって、僕は、もの以下だ。 だから。 もう二度と、彼らに体を許したりはしない。 そう、僕は、心に決めていた。
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