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「そっかぁ……」
近い将来、村井君もこの街へ来ることになるのか。綺麗なお姉さんに囲まれて、高いお酒を飲む日はそう遠くはないのだろう。
そんな私の不安を察した村井君は「心配するな」と、私の肩を叩いた。
「え?」
「彼女らはね『プロ』だ。金持ちの男を見慣れている。寄ってくる女は皆、金目当てばかりさ。僕はそんな女に興味はない。仕事上これからこういう店で接待はしなければならない日は来るかもしれない。けど、男達がビジネスの場として利用することもある。何も、色恋ばかりじゃない。そういうことも彼女らは知ってるから」
村井君は無表情でそう告げまた、「さぁ、行こう」と私の手を取り、促した。
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