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「そうなんだ」  ビジネスの世界や社会には、私が知らないことはまだまだありそうだ。レンタルして使う会議室ということになるのか。 「さぁ、行こう」  村井君はそのまま階段があるほうへ向かって行く。  暗い、少し閉鎖的な古い階段を登ると、ひとつのドアが左側にあった。村井君がノックをして、中に入る。想像していたよりも広い部屋だった。ちょっとしたパーティルームみたいだ。  そこには五人の若い女性と、村井君のお父さん、五人の若い男性、そしてもうひとり、どこか会社経営らしき貫禄のある茶色い背広を着た男性がいた。  その男性は村井君のお父さんと話をしている。
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