319人が本棚に入れています
本棚に追加
今になってそれに気がついた。私はついていけるだろうか。
その女性はギロリと私のほうを睨みつける。
(こわ……)
全く経験したことがないことばかり降りかかり、心の中は軽くパニックになる。何もかも脳が追いついていけない。
「この子は?」
「僕の彼女です」
村井君は敬語で対応した。私は仕方なく軽く頭を下げるしかなかった。私の背中は自然と硬くなる。しかしそのスチュワーデスは、無愛想にふん!と横を向き、向こうへ遠ざかって行く。
前川製菓の男性社員に声をかけられ、今とは全く違う態度で応じていた。
「な、怖いだろ」
最初のコメントを投稿しよう!