319人が本棚に入れています
本棚に追加
佳人すぎて女の私でも見とれるほどだ。頭も良い、容姿に恵まれているのに、性格までそれに比例する訳ではないということが分かった。あとのふたりはほんわかして、性格が良さげだった。多士済済の中で自分が一番落ちこぼれに感じた。
疲労し、帰りたくなっていると「お嬢さん」といきなり、話しかけられた。
我に返り慌てて「はい?」と、問い返す。
チャコールグレーの背広が似合う、村井君と同じくらいの長身の男性だった。世間慣れしている感じが全体に醸し出されている。短髪だが、少し伸びかけた前髪が整っている。
細面の輪郭が特徴で、目が二重。年は、二十五、六だろうか。
「貴女はスチュワーデスではなさそうですね」
最初のコメントを投稿しよう!