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「あ、えぇ。すみません。私は大学生です……。村井君と同じ学校の」  下りのあたりはボソボソと喋ってしまった。バツが悪かった。 「そうでしたか。うちの製品を食べてみてください」  白い小さなお皿にレモンの形をした、焼き菓子がちょこんと乗っていた。黄色いチョコレートみたいなものが、コーティングされている。  レモンケーキだった。私も大好きだ。定番中の定番の焼き菓子だ。 「Jパルロ航空の国内線の中でも、お茶と共に、うちの製品のこのケーキを提供することになりました。Jパルロ航空の機内でもお土産用に購入出来るようになっています」 「そうでしたか」
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