変化する関係

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(別にやましいことなんてないじゃない) さっきの自分の態度を思い出し、日葵は小さく息を吐く。 柚希が壮一を思っていることは明らかで、壮一も柚希を可愛がっているのは知っている。 それが悪いことなんて思っていない。でも、なにか心に引っかかる気持ちを日葵は気づかないふりをすも、ふと、あの日触れそうで触れなかった、壮一の瞳を思い出して慌ててそれを日葵は頭から消し去ろうとした。 一日の仕事を終え、ピンと張りつめた空気の中日葵は外へと足を踏み出しため息が零れる。 今日も、残業だがまだ壮一たちは仕事をしているが、できることがないもどかしさは相変わらずだ。 日葵は冷たい手をこすり合わせながら駅へと向かうと、入り口の前で崎本の姿が見え足を止めた。 「崎本部長……」 呟くように言った日葵に、崎本は柔らかな笑みを浮かべた。
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