2697人が本棚に入れています
本棚に追加
/234ページ
「完成パーティー、結構派手にやるみたいだね」
よほど社長である誠は、壮一が手掛けた仕事を労いたいようで、大規模なパーティーを企画していた。
「そうですね」
日葵は少し苦笑しつつ、崎本に答える。
街中がクリスマスムード一色で、きらきらとイルミネーションが輝いている。そんな景色をぼんやりと見つめていた日葵の耳に驚く言葉が降って来る。
「一緒に行かないか?」
「え?」
家族なども連れてくパーティーの為、もちろん妻や恋人を連れてくるだろうし、パートナー同伴という人は珍しくはない。
つい聞きかえした日葵の目に、崎本の真剣な瞳があった。
もちろん父である社長はもちろん、母や弟も来る場で崎本と一緒にいるということは、そういうことだと理解されるだろう。
それがいけないことなのか?
日葵はグッと唇をかみしめて自分の気持ちを考える。
最初のコメントを投稿しよう!