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「日葵!おはよう」
「おはよう」
静かに言った日葵に、友人の涼子は怪訝そうな表情を浮かべた。
「どうしたの?壮一先輩と何かあった?」
教室に向かう廊下で涼子に確信を疲れ、日葵は小さく頷いた。
「なんで私はいたって普通なのに、そうちゃんはあんなにきれいなのかなって」
「何よそれ?」
意外な言葉だったようで、涼子はポカンと日葵を見た。
そう、日葵の周りにはいわゆる美形という人しかいない。
日葵の両親も、弟も、芸能人と言ってもいいぐらい、容姿が整っているし、それでいて父の誠は大手会社の社長というハイスペックだ。
母の莉乃も誠を支えて秘書をやっていたが、今は能力を生かしてのコンサルタントの仕事をしている、いわゆる出来る女だ。
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